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2019.6.24 | 生産/品質管理

SCM(サプライチェーンマネジメント)とは、導入のメリット・デメリットやポイント をご紹介!

SCMサプライチェーンマネジメント

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SCMは、企業規模や業種(製造、流通)を問わず、事業戦略(競争優位性、全体最適化など)と密接な関係があり業績を左右する重要なマネジメント手法であります。今回はその中でも、モノづくりの中堅・中小企業におけるSCMのあり方やポイントなどを紹介します。

 

1.SCM(サプライチェーンマネジメント)とは?

SCMでは、“広義のSCM”と“狭義のSCM”という2つの定義があります。

“広義のSCM”は、原材料/部品の調達から製造、在庫管理、販売、物流といった連鎖的に関わっているSCM全体を最適化することで、顧客価値(高品質・低価格・短納期)を提供し利益を最大化していく概念です。一方、“狭義のSCM”は、企業内におけるサプライチェーン全体を最適化することで、生産性を高めていくためのマネジメント手法だと言えます。

SCMは2000年頃に一大ブームが起き、多くの企業が競ってSCM構築プロジェクトを推進しました。しかしながら殆ど成果は見られずSCM改革の大半は失敗したと言われています。そして現在、多くの企業で再びSCMの新たな構築や再構築で注目を浴びています。

 

2.SCM(サプライチェーンマネジメント)が注目されている理由

(1)企業のグローバル化

企業のグローバル化が進み、生産、調達、販売をめぐる世界規模のネットワークが張りめぐらされています。グローバルな生産・物流プロセスの中では、各プロセスの情報を一元的に管理して全体最適を図らないと競合に遅れを取ってしまいます。このような状況下において、サプライチェーン全体でモノ・カネ・情報の流れを連携管理する必要性が高まっていることが、SCMが注目される理由の一つです。

(2)労働環境の変化

少子高齢化による労働人口の減少などの影響で、人手・人材不足が深刻化しています。また、労働条件の問題などから、物流のトラックドライバーも不足しています。このように労働環境が変化している状況で、各企業はより効率的な物流の在り方を求められております。SCMによって、仕入れ量を適正化して無駄な物流を省いたり、卸売企業、販売店舗などへの配送のタイミングを最適化する必要があります。

(3)ビジネスモデルの変化

“売ること”と“運ぶこと”が一体となっているビジネスモデルの強力さ(Amazonの出現)に日本企業は圧倒されています。“売ること”と“運ぶこと”を一体でデザインし、企業競争力を強化しなければ競争に打ち勝てない状況にあります。

また、ネット取引の拡張、ドローン、AI/IoTの登場で、根本的にビジネスモデルを考え直すタイミングにきています。こうした状況下で、モノを準備し、届けていくSCMの再構築の必要性が生じているのです。

(4)事業リスクへの対応

先の東日本大震災以来、多くの企業がBCP(事業継続計画)策定や見直しを進めています。ある中堅化粧品メーカーでは中国による日本製化粧品の需要急増に対応すべく、生産能力増強が喫緊の課題でした。一方で、震災による宇都宮工場の被災の経験を生かし、製造拠点のリスク分散にも取り組んでおり、新拠点は西日本(佐賀県)に開設しました。  
 また、震災時のルネサスエレクトロニクスの操業停止を教訓に、キーとなるデバイスの内製化や、単一サプライヤーからの供給品を自社で在庫する動きも顕著となってきております。

 

3.ERPとの違い

ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)とは、企業資源計画の略称で、企業の経済活動を支える経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を統合管理するマネジメント手法です。原材料の調達、製造、販売、営業といった直接部門から人事・財務部門などの間接部門までの全部門の連携を促進し、経営資源の「全体最適化」をするための概念です。

SCMとの明確な違いは“調達~販売といった業務に限定されない”ところでしょう。つまり、ERPはSCMを含んださらに広い意味での効率化だと言えます。そして、SCMはERPで経営判断を行うための情報の一部でもあります。

 

4.SCM(サプライチェーンマネジメント)導入のメリット・デメリット

1)SCM(サプライチェーンマネジメント)導入のメリット

(1)リードタイムの短縮

リードタイムは仕入れ・生産・販売など、それぞれの業務に存在します。SCMを行うことで、サプライチェーン全体で連携がとれ、リードタイムを短縮し、スピーディーな供給が可能となります。

(2)在庫の短縮

在庫が過剰になると、商品の生産費用や在庫の保管費用がかさみ、経営を圧迫します。逆に、在庫が不足すると、販売機会を失い、顧客満足度を下げる要因となってしまいます。在庫数は多すぎず少なすぎず、適正在庫量を管理しなければなりません。SCMを行えば、各業務プロセスの情報を共有できますので、需要を予測し、供給計画や在庫数の最適化が可能になります。

(3)需要変動への素早い対応

SCMによって、各業務プロセスの情報を集約すれば、経営の課題や問題点も発見しやすくなります。SCM向けのソリューションサービスを利用すれば、市場分析や需要変動の予測も行えるので、市場の浮き沈みに資金繰りを圧迫されないように素早い対応が可能になります。

(4)商慣行の世界標準化

調達・生産・販売などを国内だけで賄えるケースは少なくなり、サプライチェーンはグローバルに拡大しています。そのため、サプライチェーンを一元管理するためには、日本の商慣行を押し付けるのではなく、世界標準のビジネスルールで全体最適化を図らなければなりません。必然的に世界の取引ルールに適応していくというメリットにつながります。

2)SCM(サプライチェーンマネジメント)導入のデメリット

(1)システム導入コストとマンパワー

導入に伴う業務プロセスの変更やソリューションサービスのシステム導入に投資コストがかかります。また、サプライチェーンマネジメントの運用には、多くのマンパワー(人的リソース)が必要です。

(2)効率化にこだわり過ぎると一部の顧客の需要を失う

売れ筋ではないが、一部重要な顧客が買ってくれている製品を効率の視点で廃番にしてしまうことで取引がなくなったり、物流の都合で在庫を極端に減らしたために欠品が重なり顧客離れが起きたりするケースは数多く見受けられます。

 

5.SCM(サプライチェーンマネジメント)導入の手順

一般的にSCM導入は、「現状分析と課題認識」、「社内意思統一」、「SCM導入」、「需要予測」、「計画と実行」となります。特に「社内意思統一」と「需要予測」について下記に触れます。

(1)社内意思統一

SCMは、異なる業務を担う関連部署同士の横断的な連携が不可欠です。しかし、サプライチェーンではひとつの工程拠点が部分最適を行なうと、他の工程拠点との利害関係が発生してしまい、衝突の火種となってしまうことが珍しくありません。そのため、SCMによる全体最適では、経営者であるトップが、社内意志の統一を図らなければいけません。

次に、各業務拠点のキーマンとなる現場社員にアクションを促し、業務改革を実施します。この際に「全ての社内組織がSCMへの正しい理解と横断的な連携が不可欠である」という社内意志を徹底的に統一することが大切です。

社内意志を統一することで、各工程拠点に対して、「なぜやるべきか」を事前に理解させ、横断的な連携を可能とし、組織間の利害対立も未然に防止できます。

(2)需要予測

需要予測とは、POS(ネットワークを利用した販売時点情報管理システム)によって得た商品売上情報を基に供給量を算出する手法です。

SCMでは、実店舗およびWebショップでの売上数から次の販売数を予測し、SCP(サプライチェーン・プランニング)を行い、サプライチェーンを最適化していくこと  

が一般的です。

ビッグデータ・AIの活用が広がる中、今まで把握が難しかった需要変動要因(ソーシャルデータなど)を需要予測に活用することが可能となり、高度なSCMへの取組みも可能になります。

 

6.SCM(サプライチェーンマネジメント)導入の際のポイント

(1)意思決定プロセスの最適化

SCMを成功させるためには情報システムの導入が欠かせません。しかし、情報システムは現場で働く社員やスタッフの意思決定をサポートするツールでしかないため、円滑な業務遂行を図る上では組織内の意思決定プロセスを明確にする必要があります。

中でも海外拠点を含めたSCMの実施には意思決定プロセスが複雑になる傾向がみられます。また、全工程を網羅的に管理するSCMでは、各工程拠点のマネジメント業務を担う社員が全てを判断することが難しく、経営層による意思決定を迅速に行なわなければなりません。そのためにも、SCMシステムを通して経営判断の材料となるデータをいち早く集約し、意思決定のプロセスを最適化することが重要となります。

(2)ビッグデータ・AIの積極的活用

インターネットやSNSの発展により需要変動要因が複雑化している一方で、ビッグデータ・AIの活用の広がりによって、膨大なデータから顧客の多様化するニーズや価値観を抽出し、ビジネスに活かすことが可能となりました。その結果、従来のSCMのあり方を見直し、さらなる効率化と最適化を図る動きが加速しています。また、変化が激しい市場や顧客の需要を正確に予測することが可能となり、事業リスクの軽減にも繋がります。

 

7.まとめ

SCMは単なる目先の効率化、コストダウンや在庫削減を行うレベルの話ではありません。企業の売上・利益を最大化するための低コスト・低リスクで行い、自社のビジネスの永続性を担保するためのマネジメント業務であります。

今、日本企業は深刻な人材不足に苦しみ、また、「働き方改革」の取組により抜本的業務・プロセスとマネジメント改革が求められています。SCMを上手に使っていけば、人的コストの削減、物流の簡素化、そして経営のグローバル化が実現します。SCMは、日本の企業のこれからを救うといっても過言ではありません。

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