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2019.10.23 | 営業/マーケティング

営業戦略とは?戦略の立て方、実行の仕方について1から解説

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1.営業戦略とは

 

1)営業戦略とは

営業戦略とは、市場において、いかに自社商品やサービスが競合他社よりも優位に立ち、お客様に購入してもらえるのかという明確な指針のことです。そのため、競合他社に比べて優位に立つためは、「差別化」と「独自性」が不可欠です。つまり、営業戦略とは、「差別化」と「独自性」を明確化するための方策を定義することと言えます。

 

2)営業戦略と経営戦略の違い

経営戦略とは、会社の目標やゴールを定め、その目標を達成するための戦略を考えることです。営業戦略は、経営戦略で定められたゴールに到達するための具体的な手段を決めることにとなります。

中小規模会社では、資金力や人員に大企業ほどの余力がないため、現状の環境で取れる経営方針は限られてきます。限られたリソースの中から、最大の利益を作り出すためのカギとなるのが、営業戦略なのです。

そもそも営業という仕事自体が、会社を経営していくための売上を生み出す要となります。そして自社よりも強い競合と戦っていくためには、自社のポジションニングを確立し、より効果的な営業方法やプロモーション方法を模索しなければなりません。

 

3)営業戦略と営業戦術の違い

営業戦略とは、営業活動の方針や目標(ゴール)を決め、その目標を達成するために、商品・サービスや市場・顧客のターゲット化と攻略シナリオ(売り方、リソース配分など)を決めることを言います。

そのためには、まず業界の中で自社製品の市場ポジショニングが重要になります。同じような商品を扱う他社とどう差別化するか、顧客に対してどのような価値をつけていくかなど、売上拡大と収益向上のために広い視点をもって決定することが大事です。

営業戦術とは、営業戦略を実行するための「手段」だと言えます。営業戦略を事業部単位ではなくて、営業チームや営業パーソンなど小さな組織単位で実現可能にするために具体的な方法を練っていくのが営業戦術です。

営業戦術は、営業戦略に沿って決定されるため、どんなに営業戦略が壮大・高尚なものでもその中身がちぐはぐでは、効果の高い戦術が立てられず、実行することもできません。その事業が目指す指針である営業戦略が筋の通ったものであれば、営業戦術は曖昧になることはありません。

 

2.営業戦略の立て方

 

1)市場環境の理解

自社を取り巻く市場や環境を分析し、自社のポジショニング(立ち位置)を明確にします。競合する商品との関係を正確に捉えることも重要です。

 

2)自社の現状分析、課題の明確化

商品・サービスや販売体制(販売チャネル含む)、または、営業リソース(広告宣伝など営業投資、営業戦力)の棚卸し、競合他社との比較評価をおこないます。

ここでは、商品・サービスと市場・顧客への営業活動に対して、営業リソース投入量と配分の分析や課題の明確化が狙いになります。

 

3)営業課題の設定

自社の営業活動を細かく整理して分析し、どこに課題があるのかを明確にする必要があります。例えば、営業活動にかけている営業コスト(投入人員や工数など)やプロセス、営業チームごとの生産性など、さまざまな切り口から自社の営業状況を分析して、どこに課題があるのかを明確にします。


4)コア・コンピタンスの把握

コア・コンピタンスは競合他社には真似できないものであり、自社が持つコアとなる能力や技術・ノウハウのことを指します。

ほかの企業と比べて自社はどのような強みがあるのか、どのような価値を顧客に提供できているのかを把握し、自社ならでは「独自性」の視点を営業戦略に活かします。


5)戦略目標と基本戦略/個別戦略の策定

営業の中長期的な「戦略目標」を策定します。営業組織全体で何を目指したいのか、どのような方向性を目指しているのかを、これまでの分析結果を踏まえて策定します。

この際、設定する戦略目標は、容易に達成できるものではなく、少し手を伸ばさなければ達成できないくらいのぎりぎりのもの(ストレッチ目標)を設定することが望ましいです。

 

また、営業の「基本戦略」では、重点攻略(ターゲット)市場・顧客を設定します。漠然と市場を見ても市場特性は掴めません。 市場特性を正しく掴むためには、有効な単位で市場を細分化(セグメント)することが必要です。様々な視点でセグメンテーションを行い、ある市場セグメント(ターゲット市場)に焦点を当てたとき、その市場ニーズに最もフィットする商品やサービスを評価・選定します。

ターゲット市場を選定する上で、市場における自社のポジションをどこにとるのか。そして、競合プレーヤーとどう差別化するのか。というポジショニング検討を同時に行います。ポジショニングとは、ターゲットとする市場や顧客に対して、自社独自の価値や差別化ポイントを認知させ、自社の存在価値を確立することであります。

 

更に、マーケティング・営業の個別戦略と言えば、「4P戦略」が有名です。4Pとは、自社の製品やサービスを、その提供すべき市場を、共通するニーズを持つ単位に分け(セグメンテーション)、優先的に働きかけるターゲット市場を見つけ出し、そのターゲット市場にフィットするよう製品(Product)、価格(Price)、チャネル(Place)、販売促進(Promotion)の手段を組み合わせることです。

 

3.営業戦術の立て方

 

1)KGI、KPIを策定

KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、重要業績評価指標と言われ、ある戦略目標を達成するために、その過程を細分化して評価するための指標のことです。基本的には、戦略目標を達成するために必要な条件をそれぞれKPIとして設定します。

日々仕事に取り組む上で、長期的で曖昧な目標よりも、その目標を落とし込んで設定された短期的かつ明確な目標の方が目指す方向がわかりやすくなります。KPIを設定することで、日々の営業活動が目標につながる行動を意識できるようになります。

例えば、「売上目標100万円」というただ漠然とした目標よりも、「売上目標100万円、訪問数500件、アポ数1,000件」というKPIが明確になっている目標の方が、直近で何をすべきかわかりやすくなります。

 

【KGIとKPI】

KGIとは、Key Goal Indicatorの略であり、企業や組織の最終的な目標を定量的にあらわした指標のことです。重要目標達成指標とも呼ばれます。

「1年後に売上1億円を達成する」「半年後に利益100万円の利益を生み出す」といった例がKGIとして考えられます。

 

KPIは、戦略目標達成のための過程を定量的に指標として掲げるものであるのに対して、KGIは最終的な目標、いわゆるゴール地点を見据えて定量的に指標にしたものです。

したがって、KGIを達成するために必要な要素を分解して、そのそれぞれの要素を指標としてKPIが設定されます。

KPIはKGIを達成させるためのものであるため、KPIを達成し続けてもKGIが達成できないようなKPI設定は何ら意味がありません。KPIを設定するときは、基本的にKGIから逆算して設定するようにします。

 

2)営業手法の策定

インターネットの発展やスマートフォン・タブレットの普及により、営業の手法は多様化・高度化しています。また、働き方改革により、企業は効率化や生産性という課題に直面しており、テレアポや飛び込み営業などの従来の営業手法のみを続けるのではなく、デジタルを活用した効率的営業手法を積極的に導入・活用することが望まれます。

 

現在、よく使われている注目の営業手法を4つご紹介します。

 

①インサイドセールス

インサイドセールスは、ターゲット顧客や見込み客へのアプローチやアポ取りを、メールや電話、Web会議などを活用して、直接対面しない状況でも営業活動を行う「内勤型」の営業手法のことを言います。また、商品販売後のアフターセールスにこの営業手法が取り入れられているケースもあります。

インサイドセールスを取り入れるメリットは、営業パーソンが時間をかけて闇雲に飛び込み営業をすることがないので、移動にかかる時間や、訪問スケジュールを立てる時間を削減することができます。働き方改革が注目されている中で、業務の効率化や生産性を向上させることが重要になってきています。また、飛び込み営業を好まない顧客もいるため、非対面型のインサイドセールスは顧客にとってもメリットがあります。

インサイドセールスでターゲット顧客や見込み客へのアプローチやアポ取りを行ったあとで、フィールドセールスで実際に対面して商談を行うという営業手法を組み合わせることにより、営業活動の効率化が図れます。

 

②コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、コンテンツの制作と発信を通じて、潜在客自身にニーズを認知させ、段階的に購買へ後押しをしていく営業・マーケティング手法です。顧客自身も気がついていないニーズや課題を、コンテンツを通じて気がつかせることが重要です。

これは、インターネットやスマートフォン・タブレットの普及で、消費者自身が情報を探すことができるようになった時代背景も影響しています。今は、広告よりも口コミや他者からの紹介、自身で検索して獲得した情報の方に関心が高いようです。そのため、顧客自身に情報を見つけてもらい、自社を知ってもらうコンテンツマーケティングは、現在に必要不可欠な営業・マーケティング手法と言えるでしょう。

 

③ABM

ABMはAccount Based Marketing(アカウントベースドマーケティング)の略称です。過去の購買履歴や、取引の実績データから、個別の顧客にターゲットをしぼり、その「アカウント(顧客となる企業)」の観点から、戦略的に営業活動を行う新しい営業手法です。

特徴は、ターゲットとする対象が、市場ではなく、個別の企業や団体であるという点です。つまり、見込み顧客に合わせたマーケティング活動を展開し、ターゲット企業をしぼって優先的にリソースを使って取り組む営業手法です。

 

最近では、名刺管理ツールやマーケティングオートメーションといったテクノロジーを活用して、ターゲット企業の内情やニーズを体系的網羅的に把握し、戦略的にターゲット企業を攻略することができるようなりました。

メリットとしては、少数の顧客に集中できるため、マンパワーが不足している企業であっても効率的かつ効果的に営業活動が行え、営業人材や資源のリソース配分が最適にできるようになります。

 

④Web会議

Web会議ツールを社内の会議用として活用されている企業は多くあります。しかし、今後は営業活動においても、使用されるシーンがさらに増加すると考えられています。

例えば、営業活動用に特化したWeb会議ツールは、アプリのインストールなどの手間が不要で、接続速度や、セキュリティ面でも一般のコミュニケーションツールとは異なります。

営業パーソンに訪問してもらうと気構えてしまうため、なかなかはじめのアポイントに至らないケースも多いですが、Web会議ツールは手軽で、しかも直接話を聞けるため、顧客側にとってもメリットがあります。また、会議資料やメモをその場で共有できるWeb会議ツールもあり、顧客にとっても業務の効率化に有効です。今後、Web会議ツールを使った営業手法はますます増加すると考えられます。

 

3)リソースの把握と配分

従来の経験や勘に頼った営業マネジメントでは、営業活動に無駄が生じたり、知らないうちに非効率な動きが生まれたりしがちです。また、目の前の案件や売上だけを追いかけていると、中長期的な視点で売上低迷などの事態になりかねません。

パイプライン管理とは、売上拡大を目指すための分析・改善のマネジメント手法です。

まず、営業活動プロセス(問い合わせ、初訪問、ヒアリング、提案、見積もり、プレゼン、クロージング、契約)を可視化することにあります。例えば、ある部門で失注や商談が難航することが多い場合、可視化されたパイプラインを見ると「どこに原因があるのか」が明らかになり、解決に向けて迅速に動くことが可能です。

注)パイプラインとは営業活動における一連の業務フローをパイプに見立てたもの

さらに中長期的な目線でも、パイプライン管理は役立ちます。過去の活動状況からボトルネックを把握し、取るべき改善策を考案。そして、改善策の実施に向けた指示・指導にも、パイプライン管理によって得られる情報が活用されるでしょう。

受注数や受注金額などの結果のみを見ていても、マネジメントも出来ません。結果が出るまでのプロセスを可視化することで、ボトルネックを把握し、改善策を加えることで目標達成に近づけます。

また、営業活動の効果測定にもパイプライン管理は有効です。チャネル(施策)毎に受注率は異なります。企業としては、より効果的なチャネルに営業リソースを割くことが重要となります。そのため、パイプライン管理によってチャネル毎の効果を把握し、注力すべきマーケティング施策の決定に役立てられます。

 更に、過去の情報分析によって中長期的な売上予測も立てやすくなります。

 

4)PDCAサイクルの構築

PDCAサイクルは、営業活動の質を高めるためにも有効な方法論です。

注)PDCA cycle;plan-do-check-action。生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める循環型手法。Plan計画> Do実行> Check評価> Action改善の 4ステップを1フローとして繰り返し、継続的に改善する手法です。

 

営業活動においてもPDCAサイクルを活用した生産性改善はとても有効です。Planとして目標と現状、問題の原因と改善案を練ります。Doで改善案を実行に移し、Checkにおいて実行した結果を分析します。ここでは、数字レベルで客観的に分析を加えることがポイントになります。営業活動に何か問題がある場合、その課題の原因と解決策を深掘りして次のPlanやDoに繋げていきます。

PDCAサイクルを上手く回すことで、営業の質は継続的に改善され、その質は高まります。また、チーム内にPDCAの意識が根づき定着することで、チームメンバーが常に自分やチームの活動で課題や解決策を自発的に考え、改善に向けてのアクションをとるようになります。

 

一方で、「PDCA」という言葉だけが一人歩きして、実際にはうまく機能せずに成果を出せないケースも少なくありません。失敗してしまう典型的なパターンは、Planの段階で課題の設定や原因の深掘りが足りていないばかりに、結果として目標設定や行動計画が不十分になるケースがよくあります。PDCAサイクルを導入する目的が組織内で共有されておらず、「とにかく導入して改善しよう」といった程度の甘い考えでは、PlanやCheckの「やったつもり」に陥り、成果が見えなくなります。

営業組織でPDCAサイクルを推進する場合、Doの前工程が最も重要になります。過去の営業活動で蓄積された経験値があるはずですから、その営業活動履歴を改めて客観的に検証することで新しい気付きが生まれるはずです。その気づきをヒントとして、具体的なPlan(仮説)を策定していきます。

“Plan”にできるだけリソースを割き、問題抽出や課題設定が的確であれば、その後のDoやCheck、Actionの質は必然的に高めやすくなります。そして、結果的に成果にも結びつきやすくなります。

 

最近では、営業支援情報ツール:SFA(Sales Force Automation)を利用する企業が増えています。SFAでは営業活動に関する履歴や顧客別の特徴・特性をデータベースとして管理することで、営業活動で得た情報を一元化できます。Doの結果を可視化し“Check” の効率化を図ることで、営業パーソンはPlanのブラッシュアップやActionに注力できるようになり、営業活動の質を高めるとともに、営業チームのPDCAサイクル円滑化に寄与します。

 

4.まとめ

営業リーダーとは、時代の変化(デジタル化、働き方改革など)の流れをしっかり掴み、自らの「思い」をもとに、上位の目標や戦略(企業や事業部門)を理解した上で、顧客密着型の営業プロセスを設計して、営業戦略や戦術に落とし込めるような人を指します。この営業リーダーを早期に育成し、「顧客価値創造」を営業の中心に据え、戦略的営業活動を推進・マネジメントしていただきたいと思います。

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