コミュニケーション全体の設計と話題化（メディア掲載・SNSバズ）起点の企画・実行

クライアントであるゴルフスクールに対してタレントを起用した広告とプロモーション施策を行いました。「ゴルフ」への固定観念（「お⾦がかかる」「おじさんがやるスポーツ」「⾞がないとゴルフ場に⾏けない」など）を壊し、より⾝近なものとして受け⼊れられていくためには、1 回の⼤きなキャンペーンではなく、⻑期に渡ってさまざまな施策をおこなっていきながら世の中とコミュニケーションを図り続ける必要があります。
そこで、１つ１つの施策がバラバラに⾒えるのではなく、１つの「核」を作り、各施策がその核を中⼼とする⼀貫した施策であるように⾒せることで、
ストーリーを⽣み出し、「今回はこんなことをしているんだ」と印象を蓄積していくことを狙いました。
そしてそのために、広告を中⼼にするのではなく、メディアや店舗、会員などステップゴルフに関わる⼈たち全員を巻き込み、全員が情報発信者になるような仕掛けを考えました。
特に情報を届けたいと考えているのは「マイルドゴルファー」です。マイルドゴルファーとは、コンペ（上達）やビジネスツールとしてゴルフを楽しむ既存のゴルファーではありません。フィ
ットネス感覚だったり、友⼈とのコミュニケーションツール、健康寿命だったりと、エンタメや運動を⽬的とする層です。このマイルドゴルファーは、もちろんゴルフの上達は嬉しいものの、プ
ライベートなコミュニティや近しい⼈たちとのコミュニケーションツールとしてゴルフを楽しむ傾向があります。中年男性のイメージがまだまだ強いゴルフですが、今後ゴルファーを増やしてい
くにはマイルドゴルファーを受け⼊れる環境を作ることが重要で、⼥性や若者もゴルフを始めるきっかけになり、ゴルファーの裾野を広がると考えています。
上記のような⻑期的な取り組みには、企画⾃体に「圧倒的な驚き」と⼀過性ではない「継続的な注⽬」が必要です。
そこで核としては、「みんなが注⽬できるキャラクターが⼤きな⽬標のもと、さまざまな施策を実施していく」という⾒せ⽅になるようにしました。
具体的には、⽼若男⼥に広く認知されており、さらに2023年4⽉に⼤学⽣になる注⽬の若⼿俳優「鈴⽊福」くんを、ステップゴルフの「チーフ・インドアゴルフ・オフィサー
（CIO）」に起⽤しました。CIO の役割として、⼤きく２つを置いています。まずはゴルフやインドアゴルフを普及するためのアンバサダーとして活動していくこと。もう１つは、まったくの
ゴルフ未経験の鈴⽊福くんがCIO就任を機にゴルフを始め、そして1年以内にスコア100切りを⽬指すこと。そして100 を切れなかったら罰ゲームを実施することとしました。
18歳（現在は19歳）に成⻑した鈴⽊福くん。⾼い認知度がある鈴⽊福くんが、⼤学⽣になること、さらに⼤⼈の嗜みとしてゴルフを始めるという驚きで、まずはメディアや世の
中の注⽬を集めます。その後、そのCIO鈴⽊福くんがゴルフを普及させる活動や練習⾵景を発信していくことで、「CIO鈴⽊福くんの取り組みだな」「今のスコアはどうなんだろう」と
いう注⽬を維持しながら、各施策に統⼀感を感じてもらえると考えています。

クリエイティブとして、凛々しい表情でゴルフクラブを握っている画像に対して、キャッチコピーを「鈴⽊福、ゴルフ始めました。」という軽妙なトーンにすることで、⾒た⼈がギャップを感
じることを意識しました。特にキャッチコピーは、写真の凛々しい男性がまさかあの⼦役だと思っていた鈴⽊福くんで、「そういえばそんなに⼤きくなっていたんだ」という驚きと、まるで「冷
やし中華始めました」のような気軽に始めたような印象を与えるものにすることで、ゴルフへの興味を掻き⽴てると同時に敷居の低さを感じてもらえるようにしました。

記者発表の結果として、テレビ関連は10以上、合計で30以上もの露出（転載等は⼊れていません）があり、記者発表会開催から2週間での体験申し込み数が前年の1.3倍となりました。
⼀般アンバサダーの発信は1~2週間に1度のペースで投稿されており、アンバサダーを応援するコメントなども届いており、それぞれのSNSで盛り上がりを⾒せています。また他にも、その後も「福くんボールでラウンドの⼀発⽬を打ったら⾒事OBでした（笑）」というような報告もあり、楽しんでゴルフをしてもらえています。
年間を通じてさまざまな取り組みをおこなっていくため、現時点ではまだ実施施策は⼀部ですが、CIO就任における記者発表、⼀般アンバサダー、⼊会キャンペーンや１００を切らなかった時の罰ゲーム案募集などさまざまおこなっています。
まず新番組を控え、⼤学⼊学⽬前の2023年3⽉31 ⽇に記者発表会を⾏いました。鈴⽊福くんの今後の活動に注⽬しているメディアに興味を持ってもらうことを狙いました。発表会では、ゴルフの始球式も⾏い、「意外と打ててる」「ここからどう上⼿くなるのか」など、⾒た⼈がこれからを想像してワクワクできるような画を⽤意しました。
またCIO企画第⼀弾として、⼀般応募によるアンバサダーを10名任命しました。ステップゴルフはゴルフの楽しさは上達だけではないと考えています。ゴルフとは友達との交流、健康、イベントなどゴルフをコミュニケーションツールであると考えており、⾃分なりの楽しみ⽅を⾒つけ、⾃分のペースで上達することを推奨しています。そこで、⾃⼰ベスト72 の⽅、
VTuber、夫に隠れてゴルフを始めて驚かせたい妻、上⼿い娘と⼀緒にラウンドできることを⽬指す⽗などさまざまな思いを持った⽅にアンバサダーに選びました。
次にCIO企画第⼆弾として、「福来たるキャンペーン」を⾏いました。⼊会者にはオリジナルの福くんボールやクリアファイルがプレゼントされ、お得なだけでなく縁起の良いキャンペーンとしました。さらに会員向けに、ベストスコアを更新したり、初ラウンドしたらプレゼントがあるようにしたり、鈴⽊福くんがスコア100 を切れなかった時の罰ゲーム案を募集したりし、会員にとっても盛り上がれる企画にしました。

最終的に福くんはスコア91にて100切りを達成し、こちらも記者発表会を行うことで20以上のメディアで取り上げがありました。（Yahoo!などでの転載を入れると80近くなります。）