基幹システムの超上流から、本稼働に至るまでのプロジェクト取り纏め、アドバイザー

IT/WEBシステム
業務区分
ITシステム導入支援:コミュニケーション
ポジション
コンサルタント

【プロジェクト概要及び役割】
・入社した会社には基幹システムはとして全国の販売拠点の124台の受発注サーバーと、倉庫を含む物流拠点用に仕入・物流用ホスト計算機1台を運用していた。サーバーのDBミドルウエアが廃止となり、またベンダー提供ミドルにも不具合が発生し、ユーザーのニーズへの対応も困難なため、基幹システムの再構築(刷新)を提言、承認された。
【システム環境/規模/メンバー数】
・ベンダー:受発注・仕入物流系190名、計画業績系40名、自社40名。
・サーバーはすべてクラウド構成とし、SAPクラウド(HEC:開発・検証・本番/AP・DB)合計115台、利用者数2,300余人、分散拠点約200ヵ所に端末を設置。

経験

■2012年11月~現在 ユーザー系企業:売上高1,000億円超、従業員数1,600人超
Ⅰ.開発フェーズ:既存全社基幹システムのSAPへの刷新支援(2018年6月~2023年12月)
【プロジェクト概要及び役割】
基幹システムを刷新するプロジェクトを上流工程からRFPの発行とベンダー選定、開発、本稼働まで支援した。
・情報システム部長としてコンサル会社とRFPを取り纏め、ベンダー3社の提案と見積を評価の上、SAP導入を決定した。
・本稼働に至るまで期間がかかるため、小生の後任となる新情報システム部長も他社からヘッドハントして入社頂き、2020年1月から新部長がプロジェクトリーダとして、ベンダーの要件定義から開発を開始した。
・小生は既存システムを承知し、ベンダーと社内コントロールを行うPMOとしてプロジェクトを支援した。
・ベンダーは受発注・在庫管理系のA社と計画・業績管理系B社が参画して今年9月に本稼働した。

【経験した業務】
<ベンダーの決定以前>:情報システム部長として
調達支援(開発事業者選定):
・当社の新基幹システムに求められる内容をコンサルとともに決定し、RFPとして取り纏めた。
・コンサルのビジネス部門へのヒアリングに部員が同席、最終的にRFPの策定、およびベンダー決定に際し、情報システム部長としてパッケージ選定やステークホルダーの調整での意見を反映させた。
・応募したベンダーの中から受注・販売・仕入・在庫・会計など各業務面とインフラ基盤・セキュリティ、NW移行価格、プロジェクトを最終的に本稼働に至るまでの責任遂行能力、本稼働以降の運用保守能力を評価した。単なる加点による総合評価ではなく、必須項目についてはノックダウン・ファクターなども考慮した。

<ベンダーの決定以後>:PMO業務
1.PJの進捗管理/品質管理の実施
・当社新部長もその他のチームメイトもユーザー企業の情報システム経験者のため、ビッグプロジェクトの開発経験がない。
・進捗管理:このため本稼働までに至る全体工程、要件定義や開発・検証などの中日程、最後に小日程をWBSとして、各々の開始段階で承認する、などの手順を定めた。
・毎週各業務・インフラ等の全体工程会議を実施した。遅延個所を明確化し、ベンダーとも調整して並行可能なタスクはファストトラッキング、クリティカルパスに影響を与えるタスクはクラッシングなどの手を打った。
・品質管理:工程遅延の原因は、品質不良により品質不具合が収束しないケースが多い。今回も開発段階でベンダーの不具合発生が基準より多く、開発工程も延伸した。類似ケースの見直しや根本原因の再発防止策までベーダと議論して最終仕上がり品質の確保に努めた。
・具体的にはベンダー規定の見直し要請を行った。不具合発生に対しては、当該箇所の修正のみならず類似要因の横展開や、根本原因(作業は規定通りになされたのか、規定自体は適切であったか、など)により再発防止(規定の見直し、作業者への徹底と当社へのフィードバック)などを図った。

2.PJの技術課題の解決支援:
・インフラで発生した技術課題は、先ずはどの程度のサーバー能力(CPU処理能力・コア数・メモリ容量)が必要な応答性を確保するために必要なのか、要件定義の段階ではそのためにはどの程度の負荷(処理トランザクション/JOB)が、どのような時点で(毎日朝/月末締期)で集中的に発生するのか、などはインフラ屋だけでは決定できないので、各業務屋から定量的に必要な業務を聞き出し、計算機負荷に換算して計算し直す必要がある。検証段階では実際の検証機を使用して、想定される負荷を実際に負荷を発生させて処理時間を計測する。まだ全使用者の端末に新システム場接続されていない状況なので、端末シミュレータを配備してNWのユーザー側があたかも全員一斉にアクセスしたような状況を発生させた。
・NWで発生する技術的問題点は、大きくはセキュリティ関連と処理容量関連に分類できる。
・セキュリティ関連は、インフラで設定できる部分と、端末使用者へのルールとその徹底に分類できる。セキュリティの前者と処理容量に関しては、NWベンダーがそれなりの費用・効果のレパートリーを持っており、ユーザー側で自システムに必要な要件を整理して見積を入手すれば、一定の効果を算出することが出来る。
・一方ユーザー側の各利用者セキュリティ規定とその順守状況は、ユーザー側のインフラ担当でも把握が困難で、かつ現実にセキュリティ事故のリスクが高い。厳しい規定を作るのは簡単だが、それでは現場の業務が回らないので違反して事故に至るケースは少なくないため、現場の実現可能な規定を制定することが重要である。このためえ各業務部の実態把握と、会議による規定原案の提示と意見のフィードバックを繰返し、当社にふさわしい規定を作成した。当社で特別なセキュリティ事故が発生していないのは、この成果と考えている。

3.会議の運営とファシリテート
・定期的に会議を設定し、工程進捗や品質評価を行ってきた。各中日程の終了にはチェックポイントを設けてプロジェクトオウナーによる判定会議を実施。それ以外に毎週全体工程会議を実施し、ベンダーとユーザーの所要人員なども調整した。
・ステークホルダーの調整:上記に関連して本稼働の延伸と当初予算からの追加となったが、後工程で(特に本稼働以降)発生させるよりかは今対策すべきと会社幹部を説得し、結果的に新基幹システムとして本稼働を迎えることが出来た

【実績】
基幹システム導入に関する知見や実績を持った人材が社内におらず、自身がPMOとしてプロジェクト推進を支援し、導入から本稼働までに至れた実績は会社のトップに評価いただいた。

Ⅱ.超上流フェーズ:既存期間システムの運用保守と更新提言(2012年11月~2018年5月)
【プロジェクト概要及び役割】
1.インフラ基盤移行の実務経験
・入社した会社には基幹システムはとして全国の販売拠点の124台の受発注サーバーと、倉庫を含む物流拠点用に仕入・物流用ホスト計算機1台を運用していた。各々機器などの保守期限を迎えたのでシステム更新を実施したが、サーバーのDBミドルウエアが廃止となり、またベンダー提供ミドルにも不具合が発生し、次回のサーバー更新には大きなリスクを感じた。

2.新基幹システムの刷新を開始
・加えて販売部門や仕入・物流部門からのニーズにそぐわないお困り点も多々あった。このため社長・幹部に社内の基幹システム刷新プロジェクトの発足を提言し、承認された。この段階からはコンサルを雇って、各業務部門の現場の業務状況を把握したうえでAs-Is、To-be検討状況の把握と、情報システム部のおける処理システムのみならずNWなどを含めたインフラ検討が開始された。  

【規模/メンバー数】
・従来基幹システムはサーバー、メインフレーム、プリンター等1社で取り纏め、夜間の運用は5名(協力会社含む)で行っていた。
【実績】
自社の情報システムの継続使用の課題や問題を適切にとらえリスクを明示したうえで、今後の当社のあるべき姿から基幹システム刷新を提案したことに対して評価を頂き貢献が出来た。

顧問情報

顧問ID:AD-19394

得意な業務領域:IT/WEBシステム(システム・インフラ・セキュリティ・ITシステム)

ベンダー企業(日立製作所)にて33年、ユーザーグループ内ベンダー子会社(新明和ソフトテクノロジ)にて6年、ユーザー企業(ミドリ安全)にて11年にわたり、多種・多様・多数のシステムをプロジェクトマネージャ、部長・役員の立場からプロジェクトマネジメントを経験してきました。

1.プロジェクト推進力とステークホルダー調整力
・ベンダー、ユーザー双方の立場を十分に経験しており、特に工程と品質管理は日立における発電システムの重要課題であり、スキルとノウハウを徹底して体にしみこませ、十分に活用してまいりました。
・この経験を反映した仕事ぶりから、現在の会社の社長からも「組織を上手に動かすプロ」との評価を頂いております。

2.顧問としてのアドバイス力
・現職では社長に提言して後任の情報システム部長を外部からヘッドハントし、開発開始以降からは小生がPMO・アドバイザーとして本稼働まで3年9ヵ月間、ピーク時にはベンダー2社で合計240人の大規模プロジェクトを取り纏めて23年9月の本稼働に至りました。。
・自らが実行するのみならず、ラインに対してアドバイスを適切に与え成果を得ることが出来ます。

3.問題解決力
・表面的な解決ではなく、より本質的な解決を図ってきました。新明和工業ではJ-SOX法導入タイミングで、経理部のみならず会計法人を相手にIT内部統制を構築するため、会計や内部統制を勉強し、1年後の4月、情報処理技術者試験のシステム監査技術者試験(合格率16%)に一発で合格し、公認会計士や経理部のメンバーからも一目置かれました。
・その後プロジェクトマネージャ資格も取得しました。
・現在の会社で新基幹システム刷新に際しては、会社の経営戦略のIT活用に向けてコンサルのリーダとも議論や実務経験を重ね、ITストラティジスト試験(合格率15%)に最高年齢(70歳)で合格しました。

4.自律的で積極的なアクション
・日立製作所から関連会社の新明和工業グループ会社の役員を任期満了後、さらにお仕事を継続すべく茨城県日立市にて技術士事務所を開設しフリーランスとして活動を開始しました。
・作業量拡大のため東京まで出かけて営業活動をし、現職のミドリ安全株式会社にて執行役員・情報システム部長としてのオファーを頂き、受諾しました。

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